

2026年6月7日(日)にに府中で行われたのシンポジウム『聞く!知る!感じる!アートがつなぐ共生社会』に
萩原理事長が登壇しました。
当日参加した渡真利 紘一理事から、当日のレポートが届きました。
『聞く!知る!感じる!アートがつなぐ共生社会』
2026年6月7日(日)14:00~16:30
府中市市民活動センタープラッツ バルトホール
プログラム
◆基調講演
「障がいがあっても自分らしく生きられる社会を目ざして」
◆パネルディスカッション
「アートを感じる、アートでつながるまち府中とは」
・アドバイザー:萩原美由紀さん(社会福祉法人アール・ド・ヴィーヴル理事長)
・パネラー :柴田まりさん(アール・ブリュット立川実行委員・柴田将人さんの母)
・廣瀬健さん(株式会社まちづくり府中 常務取締役 タウンマネージャー)
・斎藤麻美さん(府中市文化生涯学習課課長補佐)
・パネラー兼MC:宮川亜弓さん(NPO法人アーティスト・コレクティヴ・フチュウ)
前半の講演では、萩原さんがどのようにして障害福祉の世界と出会い、親の会やNPO団体をつくり、施設でアートワークを始めることにしたのか、丁寧な紹介がありました。
語りの中に通底していたこと。
それは、『出会いづくりを大切にする』ということだったと思います。
中でもエピソードとして印象に残ったのは、
施設を立ち上げた時の話でした。
▼萩原さん
それまでの親の会での10年間でアートを仕事にする施設は障害のある人に望まれると確信があったけれど、はじめはうまくいくのか心配でした。
いくら施設の発信をしても、障害のある人本人が施設の情報をみつけることは難しい状況があります。
まず親御さんや特別支援学校の先生に、「アートを仕事にする施設」の存在を知り、理解してもらう必要があります。
けれど、当時はアートを仕事にすることに『えっ、それ本当?』と懐疑的な見方の方が一般的でした。
そこで、地域に場を開いたり、自ら出かけていきながら、様々な出会いをつくっていくことにしました。
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施設で生まれた作品の展覧会は、限られた人しか来ない公民館のような場所ではなく、色々な人がやってくるショッピングセンター併設ギャラリーなど、会場にこだわって開催する、
アートリースでは作品の交換作業に、必ず作家本人が同行し、作品が飾られている現場(企業オフィス)へ出向く。
《出会いを大切につくろう》という想いから生まれたアイディアなんだと思うと、色々なことが腑に落ちました。
そうした一つ一つの出会いを大切につくってきたことで、出会った一人一人の方のマインドが少しずつ変わっていく。
その積み重ねが今のアールの支えになっているんだなと。
講演終盤には、保育を学ぶ短大生とアールメンバーとの交流事業の一部始終をまとめた映像も紹介。
アールが何を大事にしているのか…。なかなか言葉だけでは届けにくい現場のあたたかい雰囲気が会場にいた一人一人と共有できたように感じました。
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後半の対談トークのなかでは、
会場からこんな質問がありました。
▼会場からの質問
『地域とつながりながら生きていく』本当にそうなったらなぁと思います…。そのために、つながる方法はいろいろあるなかで、アートの力だからこそ(!)、魅力的なつながりになるよ、というお考えがありましたら、アートに関わる皆さまにお聞きしてみたいなと思います。
この質問に萩原さんは、まっすぐ想いを込めて応えます。
▼萩原さん
アートの力だからこそ『障害者』という見方の枠が外れると思っています。
この素晴らしい絵は誰が描いたものなの?
脳性麻痺の人がどうやってこの絵を描いたの?
そうした驚きや感動から、作家本人と心で出会っていく。
その時、その作品はもはや《障害者の作品》ではなく、
《○○さんという固有の人の作品》になっています。
障害のあるなしに関わらず、
『アートを通じてその人を知る』ということを
続けていけば、きっといい社会になると信じています。
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その気持ちは、登壇した府中の方々にも届いたようでした。
・アートは心が動くものだと本当にそう思う。今後は府中で学校の体育館を借りて、障害のある人ない人が皆と一緒に絵を描いてみたいな。(アール・ヴリュット立川実行委員会 柴田さん)
・アートを仕事にする時、作品を見つめるプロの伴走者がいることは、アーティストの生業の重要な支えになっていると感じました。様々な人とのつながりを自分たちの取り組みに活かしていきたいです。(株式会社まちづくり府中タウンマネージャー廣瀬さん)
・行政は公平や公正を重視しなくてはいけない立場で個々人とつながることに難しさもありますが、行政としても府中でどんな人が活躍しているのか知りたいし、応援したい。そのために人材バンクやプラットフォームの取り組みに加え、今年度は新たに様々な文化活動をつなぐ《ネットワーク会議》を立ち上げる予定です。様々な人に参加していただきたいです。(府中市文化生涯学習課 斎藤さん)
最後に…
▼萩原さん
福祉的に困っている人がいるとしたら、その地域にいる人たちが、その人に寄り添い支えていくことが重要だと思うんです。
なので、遠くからアールを見学しに訪ねてくださる人たちが、アールの雰囲気を味わった後、地元でこういう場をつくろう!と動き出していく姿を目にすることが、とても嬉しいんです。
今日もそうした種を蒔くことができていたら幸いです。
萩原さんはこう話を締めくくり、シンポジウムは閉幕となりました。
(寄稿:渡真利 紘一理事)
